~鯉太郎便り~

“錦鯉のふる里” 長岡山古志より最新の有益情報をお届けいたします

惚れた鯉との運命的な再会

何年か前、ヤフオクにすごい模様の紅輝黒竜がでてきました。紅というか緋色がピンクがかっていて、縁取りのようにプラチナ地が緋模様の周囲を覆っていました。

わたしはこの鯉に首ったけになってしまい、夢にまで現れたぐらいなのですが、いざ絶対落とすぞと決めていた終了日当日、10万まで競りましたが落札できなかったのです。
私は生産者さんにまで電話して、どこの人が買ったのか聞いたりして、いつか品評会で見たいと願いましたが、その後いつになってもこの鯉を見る機会は訪れませんでした。

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ところが昨秋の新潟の品評会で、なんとこの鯉が生産者さんのプールから出てきたのです。私の頭には、????の文字しか浮かばず、なぜここに出てくるのか疑問がずっと続きました(お客さんに送ったと言っていたからです)。
しかも、またそれがすごいことに、夢に描いた姿のまままったく色あせることなくキャンバスの中で泳いでいたのです。

疑問が解けぬまま、年が明けて私はたまたまこの生産者さんの3歳を見せてもらいにお邪魔したことがありました。わたしはふと、そういえばあのピンク輝黒竜がプールにいましたね、いったいなんでですか?と聞いてみました。

すると、普段は見せないけどさと言って、親鯉の生け簀を見せてもらったんですが、なんと独立した水槽にこの鯉が泳いでたのです。

「いやあ、あの時売ったはいいけど後悔してね、去年その落札者(有名な品評会常連の方でした)に連絡したら、新潟のハウスにいるっていうから、買い戻したんだよ」ですって。それでいったん他所に入ったからと、他の親鯉の生け簀とは別の水槽にテストフィッシュと2尾だけで優雅に泳いでいたんです。

わたしはもう感無量で、そんなストーリーがあったのかと、あのとき買えなかったけど、逆に○○さん(落札者さん)の新潟のハウスにいたからこそ、こうやって戻ることができたんだなと、なんだかうれしいような不思議な心持ちになりました。

生産者さんとしても、親としていい仔を出してくれることを願っているので、もう表舞台に出てくることはないと思いますが、いつかもしこんなきれいな紅をした輝黒竜を眼にしたら、もしかしたらあいつが言ってた例の仔かなと思ってください。
逃した鯉を延々追い続けるのも変な話ですが(笑)。

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