~鯉太郎便り~

“錦鯉のふる里” 長岡山古志より最新の有益情報をお届けいたします

錦鯉が水槽飼育に向かない理由とは? (終)

前回のつづきです。
国内ではブームが去って久しい錦鯉ですが、今後新たに国内で飼う人を増やすならやはり水槽飼育しかないように思います(池を持つ慣習を復活させることを除けば)。
やり様はいくつもあると思うのです。たとえば、濾過槽付きのFRP水槽をもっと安くする(笑)、水槽飼育用の配合飼料を販売する(要は水が究極的に汚れにくい)、新潟県は各都道府県のハブ駅に水槽と錦鯉を寄付して展示、ニッソーが透明素材でできた中が見える上部フィルターと、洗浄しやすくろ過効果が抜群に高いろ材を開発・販売などと、夢のようなアイデアだけは思いつきます(笑)。

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30㎝くらいの鯉を大きめの水槽に入れて飼うと、芸術品を眺めながら生活しているような気分に浸れます


でもFacebookなどでは、めだかや金魚などのコミュニティは結構盛んで若い世代の人たちも飼育談義に熱心なのに、錦鯉だけそういったものがないのは残念に思います。そうこうしているうちに、品評会は外国人出品者だけになり、国内から愛好家がいなくなって、次第に錦鯉文化が衰退していってしまうのではないかと危惧します(おそらくそう感じている方は多いでしょう)。

さて、また話が逸れてしまいましたが、以前大規模な鯉屋さんから14㎝ぐらいのプラチナを買いました。ところがその子はいつまで経っても大きくならずサイズが同じままだったのです。それをある時その鯉屋のスタッフの方にお話ししたら、「たぶん、それ(買ったとき)当歳じゃないですよ」と笑ったのです。
よく食べるし元気だし、おかしいなと思っていたのですが、実は大きくならない個体だったんですね。

ですので、養鯉場にお願いして、そういう個体ばかり集めて飼うという手もあるかもしれません。まあ普通に食べるので、フン自体が減るわけではないですが、小さいままというのは水槽のキャパシティを考えると良いかもしれません。あるいは、締め飼いされた個体も、伸ばせば多年魚になっても大きくはなりますが、もともと大きくしない方が良いと思って締め飼いされることが多いと思うので、さほど大きくならないのが多いのだと思います。

つまり、最初に挙げたネックとなる5つの課題も工夫によってクリアし、なるべく大きくならなそうな個体を買い、なるべく水の汚れない飼料を使い(咲ひかり低水温などでしょうか)、ひたすらろ材を洗う(笑)。これによって、環境が悪くても水槽で錦鯉が十分飼えるのではないかと思うのです。

まあ今回のような内容だけでは根本的な解決にはなりませんが、水槽飼育から興味を持って池を持つようになる人も当然いると思いますので、もう少し横見の鯉の話題がほしいところです。


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